Android用ゲーム開発はどれほど難しいのか?

最近では、洗練されたデータベースやバックエンドシステムのフロントエンドとして機能するアプリがありますが、そうしたシステムは、何年・何十年という開発期間を経て、数学や科学、商業、セキュリティ等の領域において最も解決困難な課題に取り組むために創り出されたツールなのです。独自に研究を積んだアプリ開発者であれば、シンプルなAndroid用ゲームを量産できるかもしれませんが、最先端の一作を開発するためには、独学で得られる以上の技術的理解が必要になってきます。

つまり、結論を言ってしまうと、「Android用ゲーム開発の難易度は時と場合による」です。がしかし、これだけで済むような簡単な話ではありません。

目標とその実現可能性の見極め

Android用ゲーム開発の難易度は、そのゲームの複雑さと最終的にどのようなものに仕上げることを目標とするのか、の2点で決定されます。すでにプレイ可能なモバイルゲームのプロトタイプを組み合わせることと、マルチプラットフォームで有料のゲームの完成品を創り出すことでは、全く意味が異なるのです。後者には、前者よりも多くの工程があり、その開発プロセスの第二段階に最大の難関が待ち構えているのです。では、その開発プロセスについてご説明してきましょう。

  1. リサーチと事前計画:この段階で行うことは全体像の把握です。ゲームの目的、ターゲットとする市場、プラットフォーム、収益モデルなどについて調査を行い、理解を深めます。
  2. 完成予想図の作成:ゲームがどのように機能するのか、構想を詳細化し、計画に変換する段階です。ゲームの骨格を組み立て、ホワイトボードに全体を描き出し、主要な設計コンポーネントを定め、ユーザー側のフローがどのようなものになるのかを決定します。
  3. 技術的観点からの実現可能性の評価:ゲーム開発は数多くの技術的ニーズの集合体です。ゲーム開発に実際に取り掛かる前に、ゲームを支えることになるバックエンドシステムやAPI、その他のシステムについて最初に調査し、ゲーム内機能が実現可能か否かを判断します。
  4. プロトタイプ作成:コンセプトモデルを作成する段階で、ゲームの構想と計画に、矛盾も問題も無いことを確認します。どのようにゲームを開発するか次第で、この段階は様々な形態となり得ます。

実際に機能するプロトタイプではなく、むしろ視覚的なモデルのようなプロトタイプを構築する技術がすでに存在し、利用可能です。こうした技術を利用したプロトタイプを作成すれば、ゲームがセットアップされる様子を視覚的に構成したり、見映えのするアニメーションをディスプレイしたりすることが可能となります。ただし、現実のゲームプレイヤーが行うように、実際にシステムとインタラクトすることは未だにできません。

プロトタイプ作成後の工程は、難易度が上がります。デザインや開発、コーディング、テスト、微調整、そして最終的に発表・発売に至るまで、すべて欠くことのできない工程です。このプロトタイプ作成後の工程が要する期間は、平均12週間から18週間に及びます。

結局のところ、シンプルで使い易いプロトタイプが最善なのではないか、と思いませんか?ユーザー側のフローやUI/UXの原理について知識を深めれば深めるほど、質の高い結果が得られるようになります。もっと訴求性の高いビジュアルにしたいですか?デザイン関連のトレーニングは必ず役に立ちます。デザイナーからの助言も有用です。さらに、アプリをAndroidとiOSの両方のデバイスで使用可能にしたい場合は、両方の設定を自身でマスターするか、それが出来る開発者を雇うかになるでしょう。